人を雇う時の3つの契約とは?準委任契約と請負契約の違いも解説

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自分用メモ

※参照:ウェブカツの内容やかずきち氏の主張まとめ

会社や個人事業主と交わす3種類の契約


会社や個人事業主が人を入れる場合、大きく以下3つのどれかの契約をする。
①労働契約 ②準委任契約 ③請負契約

①労働契約は、正社員、契約社員、派遣社員(派遣労働者)、
アルバイト(パートタイム労働者)が該当する。

「民法」で定められてるのが雇用契約で、
「労働基準法」で定められてるのが労働契約。

フリーランスや事業者に適用される準委任契約と請負契約

フリーランスの契約形態は、以下2つのどれか。
②準委任契約 ③請負契約
→この2つは、「労働基準法に守られない」という法律上の性質がある。
→労働基準法で守られてる場合「★時間以上労働する場合は、昼休みを取らせる必要がある」
 「解雇の際には●●の条件が必要」といった、様々な決まりがある。
→これを雇用主が守らない場合、訴訟すればほぼ勝てる。
 労働基準監督署にチクれば、監査が入ったり、今後も目をつけられたりする。
→PMなどの社員も、自分の現場で訴訟を起こされたり監督署にチクられると、
 社内での印象が悪くなり、給与査定や出世に響いたりする。

業務委託(いわゆるSES)という言葉は、法律上はない。
業務委託契約は、②準委任契約か③請負契約のいずれかになる。
両者の違いは以下の通り。

準委任契約とは?

→成果物は求められない
→対価は「時間(労働力)」
→損害賠償は善管注意義務のみ
→契約解除は、お互いいつでも可能
→瑕疵担保責任(バグの改修責任):なし
→報告義務:あり。客から求められたら進捗を報告する義務がある。

もともと「委任契約」という弁護士などの士業へ仕事を依頼する際の契約規定だが、
それ以外の仕事を依頼する場合に「準委任契約」となる。
「何時〜何時」と現場で働いてる人は「準委任契約」の可能性が高い。
8時間働けば、その分「必ず」お金がもらえる。
あくまで「労力」という時間を提供して対価をもらう契約である。

請負契約とは?

→成果物が求められる
→対価は「仕事の完成」
→損害賠償は、善管注意義務の他、成果物が納品されない場合でも引っかかる
→契約解除は、受注側はできない。注文者は受注側の損害を賠償して解除できる。
→瑕疵担保責任:あり
→報告義務:なし

建築など家を建てる業務を任せる場合や、
大きなプロジェクトを任せる場合はこちらが多い。
仕事をきちんと完成させなければ、損害賠償されても文句は言えない。
ただ、仕様変更があって見積もりの期限に間に合わないなど、
相手に原因がある場合は別。
この場合は、期限に間に合わせるために遅くまで頑張るのではなく、
期限を伸ばしてもらい、その分の金をもらうのが常識。

請負契約は「仕事の完成を提供して対価を得る契約」なので、
その間のことはどうでもいい。なので報告義務はない。

契約解除は、基本終わるまで出来ない。
クライアントが「やめたい」といったら、損害賠償請求する。

偽装請負や二重派遣(多重派遣)について


契約の判断軸は以下の通り

・準委任か請負か
・成果物は求められてるか
・損害賠償や瑕疵担保責任はどうなってるか
・契約書に「準委任」や「請負」の明記はあるか

以下は「偽装請負」なので注意。
・毎日10〜19時に来て、朝礼やって報告求められている
・出退勤の報告して、時間管理されてる
・プロパー(社員)から指示を受けている

以下は「二重派遣(多重派遣)」である。
・間にエージェントが入っている

「偽装請負」や「二重派遣(多重派遣)」は「真っ黒」である。

偽装請負とは。形式的には請負の名目で、
請負事業者が注文者との間で契約を締結し、
自社の従業員を注文社の事業場等で労働に当たらせるものの、
実際には請負事業者自身がその従業員に命令をするのではなく、
注文社の指揮命令の下で労働に従事させること。

間にエージェントが入っていたり、
自分の会社から現場に派遣されている場合、契約は当然
「そのエージェントや自分が所属する会社」としている。
しかし、それなのに常駐先の現場(客先)の社員に指示をされていたり、
注意されたり、報告したり、勤怠をメールしてるのは、
「二重派遣(多重派遣)」である。

これらは違法行為なので、通報すれば「アウト」になる。

現場に何人もの請負や準委任など委託エンジニアが集まってる場合でよくあるのが、
リーダーを委託の人がやっていて、その人の指示のもと
自分が動かざるを得ない状況は、立派な「偽装請負」である。
自分が委託で入ったエンジニアの場合、
「自分が所属する会社」の指示しか受け付けられないから。

委託のエンジニア間で、あるタスクや案件に対して「工数見積もり」を行い、
その見積もりに対して「レビュー」を行うのも「偽装請負」である。

客ではない、第三者の会社(他の委託のエンジニア)が、
「この金額でやってください」と言ってる状況だから。



フリーランスになる前に考えたい事


目先の単価の良さに、飛びつくのはNG。

フリーになっても客とのしがらみはある。
大抵の人は客先に食い物にされている。
「会社のしがらみから逃れられた」というのは、大抵の場合錯覚である。

50歳になった時のことも考える。
目先の今は、若さで成り立っている部分もある。

フリーランスエンジニアの多くが
「事業」と意識した働き方、判断、動きが出来ていない。
フリーランスと言いながら、脳みそが会社員の人は多い。

ちなみに、「会社員」も立派な「事業」である。
1日基本8時間、週40時間、月160時間程を、勤め先の会社に販売(提供)することで、
対価として「給料」「福利厚生」「社会的信用度」をもらっている状態である。

「あなたは何を販売しているの?」と自分に問いかける。

エンジニアの場合「技術」を販売してる事になるが、
具体的にどのような「技術」を提供してるのかを考える必要がある。

例えば「フロントエンド技術」1つでも、様々な段階がある。
・jQuery出来る程度のスキル
・CSSの設計ができる
・reactやvueといったFWも扱える
・コンポーネント設計ができる
・サーバーサイドも出来て、サーバーサイドも考えた実装や設計が出来る

他にも以下の「提供価値」がある。
・要件詰めまでエンジニアが入る必要がある
・進行管理まで気にする必要がある
・残業できる

だから、「フロントエンド技術を提供して64万円もらう」にしても、
jQueryできる程度のスキルを提供して64万円なのか、
サーバーサイドも分かりFWも扱えるスキルを提供して64万円なのかで、
全く異なっている。

間違ってるフリーランスの働き方

・お金を貰ってるのではなく、自分の技術を売っている
・自分が販売してる技術(の範囲)は何なのかを見極める
・人件費や交通費は費用
・1つの現場に居続けるのはNG
・何年もいるのもNG
・仕様変更を依頼されたら金を取る

フリーランス協会やウェブカツギルドについて

ウェブカツの会員で、アイデアや技術を募って、
サービスやアプリを出して収益を上げる環境を作っている。

現在のフリーランス協会は、大手企業がバックについてるので、
偽装請負などの暗部へのメスは絶対に入れられない。

ウェブカツギルドに入るには、
月に使える時間が80時間以上であることが前提。
→1週間20時間、週5稼働で4時間が必要。
 Qiita 
「お前らのフリーランスになるメリットは間違っている」というお話 〜 リク◯ート半...
https://qiita.com/kazukichi/items/f8696641afdf65417aff
# お願いこの記事はいいねが短期間でつきましたが、Qiita運営側に都合が悪い内容なのでサイトTOPのトレンドやタイムラインに表示されなくなりました。(大手企業が収入源なのでQiitaも都合が悪い。でも、勝手に記事を削除してしまう...


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